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ピピピ…ピピピ…ピピピ…
誰もいない公園で、ハルはまだ鳴っている携帯をベンチに置いた。
ピピピ…ピ…
ハルは大きなため息をついた。
「あーあ…あーぁ……あー…ぁ…」
ピリリ…ピリリ…
さっきの着信音とは違う音に、ハルは携帯を開いた。
[イチカ]
着信音は鳴り響いていた。
ハルは目を閉じて、頭を上に上げた。
ゆっくり目を開ける。
「…星…見えないな…。」
真っ暗な夜空が、まるでハルの心のようで、
どこまでも、
どこまでも、
果てのない闇が続いているようだった。
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