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「ハル…二次会来ないって?」
「そうらしいね。」
イチカのお色直しを見計らって、紗奈とアヤカは化粧直しに来ていた。
「…そっか…。やっぱり、来づらいのかな…。」
「さぁねー。でも、アイツの事だから、映画の“卒業”みたいな事、しかねないかも…。」
「なにそれ。」
「知らないの!?」
目を丸くするアヤカに紗奈は頷いた。
「ほら、結婚式に花嫁を連れ去っちゃうってヤツ。」
「あー…なるほど…。って、ハルはイチカを連れ去るの!?」
「だーかーら、しかねないって話!ったく…」
紗奈は「なるほど…」と小さく呟きながら、アヤカの後ろに続いて、部屋を出た。
ドンっ
「いたっ…何…アヤカ。急に止まって…」
紗奈は鼻をさすりながら、アヤカが視線を送る先に目をやった。
「…ハル…。」
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