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「…お袋、麻薬…やってたんだ…。」
紗奈は、あまりにもの衝撃発言に言葉を失った。
「…やめたって言ってたのに…」
紗奈は、ハルにかける言葉をなくして、うつむいた。
「…何なんだよ…。」
やるせない思いを抱えて、拳を握り締めるハルに
「…ハルは…優しいからね…。」
ハルは、眉間に皺を寄せて紗奈を見つめた。
「優しいから…悩むんだよ。きっと…。…お母さんの事、大切だから…悩むんだよね…。」
しばらく黙り込んでいたハルは、大きく溜め息をついた。
「あー……」
背伸びしながら呻くハルは、片手を紗奈の頭に乗せ、
「…サンキュ。」
微笑むハルに、紗奈は小さく頷いた。
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