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ちょうど、お色直しを終えたイチカが、淡いピンク色のカクテルドレスに身を包み廊下を係の人と歩いていた。
「…イチカ。」
後ろから呼び止められた声に、一瞬止まりながらイチカはゆっくり振り返った。
「…ハル…。」
「…はっ…ヤバいくらい綺麗だな。」
頭をクシャクシャとしながらハルは、イチカに微笑んだ。
「…ハル。」
イチカは係のスタッフに目配せをして、
「…少し、いいですか?」
一瞬、返事に戸惑ったスタッフだったが、二人を交互に見てから、
「…分かりました。」
一礼すると、披露宴が行われている会場へと消えて行った。
二人の間に沈黙が流れるのを…
イチカが口火を切った。
「どうしたの?ハル…。何か…用事?」
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