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俺は、その猫たちを抱き抱え、風呂場に直行した。
汚いまま、部屋中を歩かれては困るのでな。
一通り洗い終わる。
濡れた猫を完全にくるめるバスタオルで猫たちの水滴をしっかりと拭き取った。
「じゃあちょっと、待ってろ」
猫たちを一旦地面に置き、温めの牛乳を出した。
そうすると二匹とも、一気に飲みほした。
「そんなにお腹空いてたのか?」
猫の顎をこちょこちょすると猫は嬉しそうな顔をしていた。
「全く、人んちの前にこんな可愛い猫を捨てるなんて、許せないよ。
しかも、ピンポンダッシュ!」
思い出すと異常に腹がたってきた。
「なー」
と、片方の猫が、大ジャンプし、手を振った。
……そう、それはチャイムを押したのは自分だ!と、言わんばかりに。
「お前が押したのか?」
「なー!」
今度はさっきより、元気の声で鳴いた。
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