第Ⅱ話

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それは私に向かって言われた言葉では無かったけど、 天気の話に敏感になっている私の興味を捉えるには十分な音量の声で。 私は、知らず知らずの内に会話に耳を向けていた。 「ははっ、なんでお前が虹男なんだよ」 「いやー、俺しあさって誕生日なんだけどさ、前の日からの雨が誕生日に止むから、今までに一度も虹が出なかったことって無いんだよね」 「おいおい、マジかよー」 「あっ、お前信じてねぇな?!見てろよ、絶対虹連れてくっからな!」 虹を! ……そう高らかに宣言した自称・虹男のヨシカワ君の誕生日は、 なんと、 私の誕生日の次の日だった。   *  *  *
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