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祐也Side
あれから午前中は終わって午後
午後は病棟担当だからと
病棟に急いで足を運ぶ俺
頭の中には不思議と
キミのことしか浮かんでこなくて
真っ先にキミがいる病室に向かった
「失礼します」
病室の扉をノックして
いつも以上に緊張しながら扉を開けると
力なく窓の外を見ているキミがいた
「増田くん…?」
「……僕、死ぬの?」
「え…そ、れは…」
「ねぇ、死ぬの?僕死ぬの?」
振り向いたキミの瞳からは
たくさんの涙が零れ落ちていて
そのとき初めて
キミの心は"死"という恐怖でいっぱいなんだと
気付いた
.
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