3章 芽生恋

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貴久Side 僕が入院してから1週間 あれから手越は毎日2時間置きぐらいに 来てくれるようになった。 外来とか、他の患者さんとか色々忙しいはずなのに… でも、どうしてもご飯は食べる気がしなくて あんなにご飯大好きだったのに。 食べなきゃ治らないことだってわかってる。 だけど脳内にある"もしかしたら…死ぬかもしれない" っていう考えが抜けなくて どうせ食べても…って思ってしまう。 ほら、また布団に潜ったまま手越を困らせちゃった…。 「食べてみようかな…」 なんだか毎日こんなにも心配してる手越に申し訳なくて 久しぶりにご飯を口にしようと決意した。 「…ふふ、やっぱり美味し……美味し」 久しぶりのお米はすごく美味しくて 食べないなんてことはしないようにしようって思った。 それからしばらく食べてると 病室のドアがノックされて 手越がちらっとドアから覗いてて 僕はとびきりの笑顔を見せた。 .
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