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  ――あの約束は、叶わないと思っていた。 忘れた訳でもなく、捨てた訳でもない。 ただ…… 永遠に叶う事はないと……そう、思っていた。 時代が動き、衝撃的な変化を目の当たりにしても―― 甘く青臭い、幼き日の約束は約束のまま……何ら変わる事はないと…… そう思い込む方が簡単で、何より“楽”だった。 彼女との再会さえ、果たされぬものだと感じていたのだ。 またいつか―― “甲子園”での再会など、 “甲子園”での対決など…… 夢のまた、夢―― 知らなかったから。 彼女の想いがどれほど強いか、なんて…… 知らなかったから――……  
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