＠ＳＩＮＧ─Ｖａｎｉｓｈ

Act１ 少女×日常

学校でも人気の無い場所、右側校舎にある『魔法研究室』

ここが、部活の部室。部活の名前は、部屋の名前から肖って『魔法研究部』、部長はカズ。

この研究室は、本来３年生が使う予定だったモノなんだけど……実際には、ほとんど使われなかったため、ボク達の部室として拝借している。

中に入ると、一面中白い広い部屋の中に、どこからかパクった数個のイスと、イロイロある漫画棚や冷蔵庫が目に入る。

ボク達が拝借した当時は、机やイスがなかった(何故かはわからない)ので、学校中のあちこちから勝手に拝借してきた。

今思えば、犯罪だと思えるけど……学校だもの、多少イスとか無くなったくらいじゃ問題ないでしょ。

みんながイスに座ると、カズがダルそうに口を開いた。

「ほんじゃ、明日の勧誘の打ち合わせを始めますか。
一応、俺が予定をまとめてきた。プリントしたやつを回すから、問題ないかどうか見てくれ」

と、カズは言うと、数枚のプリントを風の魔法で配り始めた。

横着だなぁ……と思いつつ、配られたプリントを見る。

そこには、当日の予定が細かく書いてあった。