そんなフラグを立てた覚えはない

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
深夜一時と言えば、健全な性少年ならば賢者タイムへと突入している時間帯だろうか。 俺は御堂悠真。現在十九歳の大学一年生で、それなりに日々をエンジョイしているところだった。 訳すと、吾輩は御堂悠真である。彼女はまだない。リア充爆発しろ。 大学生ともなると、行動範囲も広がって色々な場所に行く機会が増えたが、その代償として数々のリア充どもを発見することにも繋がった。 時には浜辺で、時には公園で、時には歩道で、時には院内で、時には自宅で。 その度に舌打ちし、唾を吐き、間を通り、やさぐれた。 小さい頃は「大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになる!」と言っていた妹が、高校一年になったときに、自宅に見知らぬ男を連れてきたときはロープを持って富士の樹海まで出掛けたこともあった。今ではいい思い出だ。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!