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竹兄が部屋に入るなりすぐ真新しいソファーにどかっと座った。
私はすぐキッチンに向かい竹兄のために珈琲を入れる。
『あ、咲。今日の夜空けとけよ!』
鼻歌を歌っていた竹兄がはっと思い出したかのようにそう言った。
『え、なんでさ?』
ちょっとビックリしながらもそう答えた。
『咲が喜ぶ最高の誕生日にしてあげたいからさ。』
なんて彼氏みたいなことを言うけれど
『まぁどうせ暇だしいいけど…』
"最高の誕生日にしてあげたい"
そう言う竹兄の言葉が気になって、面倒だな…なんて思いながらオッケーした。
『ん、じゃあ俺は仕事行ってくるから』
それだけ私に伝えておいて玄関へと足を進める竹兄。
『じゃ八時に迎えにくるわ~』
そう言って仕事に向かっていった。
せっかく珈琲入れたのに…
心の中で呟いた。
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