ちょっと違う放課後

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その日の放課後 僕は部活の道具を忘れたので教室に戻った ―――ガラッ 「わっ!!!!!」 勢い良くドアを開けると、中にいたヒトが驚いていた 「ビックリさせちゃった? ご………めん……」 彼女だった 「あははっ、気にしないで」 彼女は笑って近づいてくる 僕はすこしだけ、後ずさりした。 「何? 別に取って食うわけじゃないんだからそんなに怖がらないでよね、 って私より私の周りの子が怖いのか、あはは。」 そりゃそうよね、 そういって彼女は大爆笑していた 僕は泣きそうだった なんでかなんて、わからないけど 泣かない彼女の代わりにとでも言っとこうかな 「君、目ウルウルしちゃってるよ、どうしたの?」 「藍依。」 「へ?」 彼女はわけのわからない顔をしていた それは当たり前だろう いきなり名前を告げたんだから 「僕の名前 君じゃなくて藍依。」 納得。 彼女はそんな表情を見せた 笑顔以外の表情を僕は初めて見たと思う。やはりこれも綺麗なんだ… 「藍依、か 女の子みたいで可愛い名前だね藍依。」 気にしてるんだけどな、 でも嬉しそうに笑う彼女を見てたらそんなことどうでも良くなった
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