体育祭

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それをまた殴る。 それが合図になったのか今度はみんなが来た。 2人同時に相手をしていて、視界の端でもう一人が深月君に向かっていった。 蒼「深月君逃げろっ」 しゅっ… しまっt… よそ見してた。 ―カツンッ なんとか避けて、顔に当たらなかったけど眼鏡が飛んでいった。 「なぁ、こいつ顔けっこう可愛いぞ?」 「へぇ、なんなら今からヤっちゃう?」 話してる隙に深月君を助けようと背中を見せたのが間違いだったのか? 次の瞬間背中に痛みが。 深「蒼っ!」 髪の毛をぐいっと持たれる。 「逃げようとしてんじゃねーよ」 それ以上引っ張らないで下さいな。 鬘を止めるピンがとれてしまったじゃないか。 鬘とれちゃうから、やめてください。 「ん?お前…」 蒼「触るなっ」 鬘の間に垣間見えた地毛に相手が気付きやがった。 「ふーん…これヅラかぁ」 ぐいっ 終わったー。 ……あれ? みんなの動きが止まったよ。 これチャンス! 相手の大事な所を蹴り飛ばした。 「―っつぅ」 蒼「ざまぁ」 んで、振り返り。 蒼「深月君に触ってんじゃねーよっ」 深月君を囲む男にも同じ技を。 蒼「大丈夫?」 深「ソラ…」 蒼「え?…なんで「!後ろっ」」 どすっ 思わず目を瞑ったけど、痛みは感じなかった。 それは深月君が助けてくれたからで。 やっぱり深月君強かったんだ。
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