秘密

9/12
前へ
/195ページ
次へ
逞「ねぇ、何で?」 遠野先輩は立ち上がり、俺を見据える。 蒼「…ぇーっと、」 変態は前髪伸びるの早いっていうよねっ! …でも「変態だからです…」って可笑しくね? …本当どーしよ。 逞「ぇーっと?」 そういって俺の前髪を触りだした。 くすぐった… もー、どーにでもなれっ 蒼「えと、その、僕…ウィッグを着用してまして…」 暫し沈黙 逞「ウィッグ?」 蒼「えぇ…」 逞「何で?」 ほら、きた。 絶対こーくるなって思ってましたよ。 蒼「…」 ここで蒼-sou-の元リーダーなんて言ったら、俺の学校生活に支障がでそうだしな… 逞「…わかった。無理して言うことはない。」 前髪を触ってた手が頭に来て、ポンポンって撫でてくれた。 逞「あ、でも…」 蒼「でも?」 逞「ウィッグとった姿、見たい…」 な、なんだって… 俺の醜い素顔を見てもなんの得もないんですが… 蒼「…その代わり僕がウィッグ着用してた…と口外しないでください。」 逞「わかった。」 蒼「えと、此処ではとれないので…」 どーしよ…人に見られない所ないかな… 逞「こっち…」 またまた手をひかれて逞先輩の後を追った。
/195ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4617人が本棚に入れています
本棚に追加