一歩前進

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一歩前進

いよいよプレオープンの当日… 仕事に向かいながら落ち着かない… 今日勇二くんは泊まるのかどうか聞いてなかった。 もしいなかったら… ただ一緒に話がしたいと。いつもは仕事で言葉を交わすだけ…それ以外はべつに話をしてないって言うか何を聞いていいのかわからないのだ… 結婚してから男性と接する機会がなくなってしまい況してや妻夫木に似ているとなるとどきどきしてしまって汗が出てきてしまう… すっかり免疫がなくなってしまったのだ… そんなことを考えながらホテルに到着して更衣室を出たら目の前に勇二くんがいるではないか… 『お、おはよう~今日泊まるの?』 『泊まらない。先に約束してて断れなかった』 『そっかぁ~仕方ないよね。強制じゃないし、デートの方が大事だもんね』 馬鹿!何いってるの!私…あほ丸出しだよ… 『違うよ。彼女いないし仕事だから』 今彼女いないっていったよね!?確かにいったよね!? 『大変だね…』 『今週までだから大丈夫』『みんなで楽しんでよ』 『うん、そうだね。せっかくだから楽しむよ』 そんな会話をしながらフロアに向かい一緒には泊まれないけど普段と違う話ができただけでも充分嬉しかった。 彼女がいないことも分かったし一歩前進。 今日の仕事は全然辛く感じなくてプレオープンも仲間達と楽しく過ごせました。
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