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一拍後、俺は自分の口を塞いで真っ赤になった。
え、ってなんだ。
古泉にも古泉の用事があるんだ、何一緒に帰るのが当たり前のように思ってんだ俺!
「わ、わかった!じゃあな!また明日!」
「え、ちょっと」
俺は部室から慌てて飛び出した。
後ろから追いかけてくるような足音が聞こえ、俺はさらに慌てて階段を駆け下り、
「え…っ…!?」
足下が暗くて、見えないせいでもあったのか、下から3段目くらいのところで、自分の右足に左足を引っかけてしまって。
「うわあぁぁ!!」
間もなくダンッッ!と、鈍い音が響き、俺は旧館の一階から二階に続く踊り場に背中から倒れこんでしまった。
「キョン君!?」
「っ…!」
古泉が階段を駆け下りてくる気配がする。
ダメだ…!
また、迷惑かけてしまう。
「ひぐっ…!」
どうにかして起き上がろうとするが、うまく呼吸ができず、のどがヒューヒューおかしな音を立てる。
打ち所が、悪かった…
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