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ネクタイを器用に解かれ、シャツのボタンをはずし出されたところで、俺は抵抗を試みたが、背中に走る鈍い痛みに、上手く抵抗ができない。
「ちょっと赤くなってますね…」
「ん…!」
なでるように触られて、走った痛みとくすぐったさに、普段より少し高い声が漏れる。
はっとして口を塞ぐが、でてしまったものは戻らない。
「い、痛いから、さわんな…」
ぱっと振り返ると、古泉がポカーンと目を丸くして、俺を見ていた。
「なんだよ…」
「い、いえ…ちょっと…」
何だよ。はっきり言え。
「…すみません」
「は?
謝られたかと思うと、背中に吐息をかけられる感触に、うわっと声が上がってしまった。
「ちょっ…!?」
背筋をツツッとなで上げられ、高い声がイヤでもあがってしまう。
「は…っ、ん…!」
何だ。どうしたんだ俺。
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