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「すっ、すまん!」
「えっ、あ、はい…」
あぁ、今すぐ机に頭ぶつけて記憶をすべて消し去りたい。
てか後頭部をぶつけた。
「いってぇ…!」
「だ、大丈夫ですか?」
痛みにうずくまる俺の頭をなでながら、古泉は心配そうに尋ねてくる。
「…本当に、どうしたんですか?変ですよ、貴方」
その台詞にドキッとし、慌てて首をブンブン振って、無理矢理笑みを作る。
「きっ、気のせいだよ、気のせい!」
「…もしかして」
怖かったんですか?
「!!」
その台詞に、俺は顔を真っ赤にし、それを否定しようとしたが、
ガタガタッ!
「うわあぁぁぁ!!!!」
「!」
窓が風で揺れる音に、身体を大げさに震わせて、古泉の腕に抱きついてしまった。
「うぅっ…?…あ…!」
感じる温もりに、はっと古泉にしがみついていることに気付き、俺は目の前にある古泉の顔にさっきよりも顔を真っ赤にして、古泉から身体を離そうとした。
が。
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