プロローグ的なもの(にしては長い)

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悪は滅びた。 ありきたりだけどこれが一番しっくりくる。 熟年夫婦の離婚だって理不尽なことだって政府の不祥事だっていまだにニュースで流れたりしてるけど、それでもあの頃に比べたら良いだろう。 だって、例のあの人―――ヴォルデモート卿がいなくなったんだ そりゃ、悪が滅びたような気になっても仕方ないと思う 「…傷は残るんだよなあ」 彼がその平和をもたらした張本人だが、何も最強の呪文を知っていた訳でもあの人が超絶弱っていた訳でもない。 ただ彼が持っていたものをあの人が持っていなかった。それだけだ。 「なんで君が残念そうにするのさ」 仲間だとか愛だとか、いろんなモノに置き換えることが出来るだろうそれについて、今は語るべきではない。 というか説明はできないだろう、俺になんか。 「残念ていうかなぁ…、もったいない?」 色んなモノを失って、やっと手に入れたこの平和 「君って、本当時々意味わかんない」 「…相変わらずの毒舌だこって、ハリー…」 「相変わらず打たれ弱いよね、リウって」 ずっと続くと、思ってたんだ .
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