9人が本棚に入れています
本棚に追加
「わざわざ家までありがとね。」
「ううん。じゃあまた明日ね。」
「ばいばい!」
あたしが家に入るまで、見届けてくれていた。
「なに、彼氏?超かっこいいじゃん♪メガネ男子萌えるよね~!!」
「お姉ちゃん、そうゆうのじゃないから…。」
「いや、でもアレは"萌え"の塊だよ!!」
うちのお姉ちゃんは、とにかく漫画・アニメ好き。
特に、メガネ男子だとか、ドS教師だとか…。
「あの子は今日からあたしの王子様だわ!写真ないの!?」
「うっとおしい。」
部屋にこもる。
毎日そんな話聞かされたら‥…。
「こんなんになっちゃうでしょーが!!」
そう、あたしもいわゆるそっち系。
外では普通の女子高生だけど、実はオタクなの。
とはいっても、漫画やアニメなんてかわいくない…。
「あー!今日新刊の発売日だった!!」
決して人にはバレないように、
姉にも親にも友だちにも。
そのためあたしは近所にある、人の来ないような本屋で、予約購入している。
念の為、外に出る時もいつものCool系ではなく…。
「毎回思うけど‥やっぱワンピースってきつい…//」
こんなふわふわな服は普段100%着ない。
「さ、帽子とサングラスもOK!じゃあ、いざ出陣!!」
お姉ちゃんにバレないように家を出て、速攻本屋に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!