秘密

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「いらっしゃ…あぁ、わか…」 「しーっ!!!!」 おじさんは『そうだったな』と笑って誤魔化した。 「例の本は?」 「あるよ。ほい、420円ね。」 あらかじめ店の袋に包んでくれてる優しさを噛みしめながら、あたしはお金を払った。 ちょうどその時は誰もいなかったので、普段絶対にできないけど、本の物色をした。 「おじさん、誰か来たらいらっしゃいませーって言ってね?」 「はいはい。」 あたしがこんな慎重になるのは、 あたしの読んでるマンガが、 BL、つまり、ボーイズラブ の漫画だから!! もちろん、ドラマとかもすべてその類。 「わ、この人イケメソ~♪」 姉の影響からかいつのまにかハマってしまった。 小説なんかもこの類。 「あ、この設定おもしろ~い!!」 最近では自分で小説も書き始めた。 もちろんこの類。 てなわけで、このことは絶対誰にもバレないようにしなければいけない!! 「あ、やば‥そろそろ帰るね!」 「また来てね。」 あたしは本屋を出た。
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