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「いっ……たぁああ!!」
尻餅をついた少女はそのまま2、3メートル飛ばされ、店先の看板に頭をぶつけて止まった。
しかし少女はぶつけた頭よりも斬られた右頬を気にしていた。
見れば指の間から血が流れている。
「顔はないでしょ顔は~!もうお嫁に行けないじゃないですか~!」
大声で少女が喚くと、近くの団子屋で土産を買っていた土方の連れの青年が騒ぎを聞きつけて戻って来た。
「なぁにやってるんですか土方さん。あんまり騒ぎは起こして欲しくないなぁ」
「総司!いいところに来やがった!実はあの女がな…」
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