傷モノの行方

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「あの女?」 "総司"と呼ばれた青年はくりくりとした目を動かして、該当する者を探した。 該当者はすぐに見つかり、青年は少女に近づく。 「うわ、すごい血ですね。大丈夫?」 「命に別状はありませんが私の女としての人生がたった今幕を閉じました~」 青年が親切に手拭いを渡してやると、真っ白な手拭いはたちまち紅に染まった。 それを見て、青年はいまだ抜刀したままの土方を鋭く睨む。 「ちょっと土方さん。いくらなんでも女の子に怪我させちゃ駄目じゃないですか」 しかも顔、と付け足し、少女を抱き上げて土方の元へ向かう。
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