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後に残されたのは泣きじゃくる夕妃。
そして胸から血を流し倒れた母。
俺の手の中で母が少しづつ熱を失ってく。
俺の心が少しづつ壊れて行く。
守るって決めたのに。
騒ぎを駆け付けた付近の住民が集まってきた。
俺達を母さんから引き離そうとする。
止めろよ!おまえら!!母さん!母さん!!!
母がそっと目を開き,いつもの優しい笑顔を浮かべた。
そして俺達の頭を撫でてくれた。
その手は冷たく,母さんはそのまま動かなくなった。
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