第三章

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「…ん」 窓ガラスから射し込んだ朝の光が、僕のまだ重たいまぶたを射す。 …もう朝か。 少しだけ目を開けて、布団の隙間から目覚ましを見れば、時間はまだ朝の7時。 「ふぅ…」 なんだ、余裕じゃん。 少し安心して、また布団を被り直した。 「………」 少し離れた隣の布団では、パトラが静かな寝息をたてている。 …なんだか、ずいぶんゆっくりした時間だなぁ。 こんなに落ち着いた気分なのは、久しぶりかも。 「ん…」 じっと見つめていたからか、パトラが居心地悪そうに寝返りを打った。 「ふふ…」 僕は相変わらずそれを眺めながら、少し笑う。 …なんか、いいなぁ。
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