87人が本棚に入れています
本棚に追加
/477ページ
「…あっ」
さっきまでアワアワとマイロイドの周囲をうろついていたハカセが、思い出したように動きを止めた。
「どうかしたの?」
「いや、うん…あのね?」
「…?」
なんだろう、彼女にしてはずいぶんと歯切れが悪い。
「なに?ハッキリ言ってよ。歯に布着せないのがハカセのポリシーじゃん」
「勝手にポリシーにすんなー!💢」
おぉ、危ない…スパナが飛んできた…てか、あれ当たったら普通に流血沙汰じゃね?💧
「ったくぅ…まぁそんなに大した問題じゃないんだよ」
「だからどうしたのさ?早く言ってくれないと帰っちゃうよ?」
「ここがキミの家でしょうが!!」
「うわっ」
ちょっとした冗談なのに…今度は巨大なネジが飛んできた。
…こんなの使う場面あるのか?。
「…まぁ、本当に大したことじゃないんだけどさ…」
………
「…このままだと、キミのマイロイドは起動できませーん🎵」
………
「…はぁっ!?ど、ど、ど、Doいうことなのハカセ!?なぜにほわーい!?」
「きゃわっ!?」
思わず掴みかかった僕の耳に残ったのは、妙に可愛らしい悲鳴と、『ガツン❗』という強烈な音。
…強烈な音?。
「あ、あれ…?なんだか眠いよ、パト○ッシュ…」
「ったくぅ…急に掴みかかるなんて、最近の若いのはなにを考えてるんだか、まったく…」
薄れゆく意識の中、僕の耳にハカセの呟きだけが響いていた…
…さすが、鉄壁のアラサー…
最初のコメントを投稿しよう!