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「さて、トルコアイスにも飽きたから真面目に話すか」
「ああ、一応ふざけてる自覚はあったんだな」
「当たり前だ。常識で考えてトルコアイスが洗剤なんて言う馬鹿がいるか」
「しゃべるオウムに常識を説かれるとは思わなかったよ」
「俺が一言でも、自分をオウムだと言ったか?」
いきなり不機嫌な顔になった。何故?オウムにオウムと言っただけなのに
「見た目で判断するのは愚か者だぞ。確かに俺はオウムの姿をしているが、中身がシーラカンスだったらどうする?」
「海に還すね。息の音をとめてから」
自分の中のかけがえないもの(常識)を守るために
「じゃあ坊主。お前が人間だと証明できるなら、してみるがいい」
む
「言えまい、俺は人間だ、と言うだけなら、それこそオウムにも出来る」
「・・・何が言いたいんだよ」
「つまりだ」
こちらを見据えて、オウムがくちばしを開く
「悪魔の見た目も、お前が想像してるようなのとは違うかも知れないってことだよ」
その時だった
窓ガラスが割れ、『何か』が部屋に侵入してきた
「・・・ううぅ、スピード上げすぎたのだ、頭痛い、目が回る~」
そんなことを呟いている、不法侵入者を見て、俺が思ったことは一つ
「む?なんだお前は?人間か?ちょうどいい、この上級悪魔、メロン様の最初の獲物にしてやろう!」
黒い翼、そして真っ黒なワンピース、これまた真っ黒な長髪を腰まで伸ばして、小学生くらいの小さな体に、頭には逆三角形の耳が二つ
「全力で想像通りじゃねえか」
これだから頭がトルコアイスな奴は信じられないんだ。存在から何から、全部まとめて
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