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「けぇー!あさー!」
「んー」
布団を顔まで被って、あと少しと言おうとして覚醒した。
昨日の事が脳裏に蘇ったから。
「おはよー、圭」
「ああ。はよー」
「昨日爆睡してたよー。あ、サンキューな。パンもらったから」
「あー咲人先輩がくれたんだよ。礼言っとけよ」
身体を起こすと煙草の匂いがした。
見ると昇歌が煙草を吹かしていた。
「お前、朝から吸って…匂い残るぞ」
「香水するしへーき」
俺にも匂い移るし。
「圭もいる?」
そう言って吸いかけを渡される。
普通、新しい煙草をやるだろうに。
「いつから吸ってんの?」
「んー…中2くらい」
「へぇ。だから伸びてねーんだ」
嫌味っぽく言って昇歌を見ると意外と余裕な表情を浮かべていた。
「別にいーし。俺、こんな外見してるから絡まれやすくてさ。弱く見えるんだろうな」
「だろーな」
「そんなヤツを逆に倍返しすんのが快感になっちゃった」
…こいつ見かけと違いすぎ。絶対敵にまわさねーようにしなきゃ。
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