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突然金髪の細身の人が入ってきた。
なんだろ。
「ちょ…みんな自習しとってな!」
先生はそう言うと金髪の心夜と言う人と教室を出て行ってしまった。
教室はざわつく。
京先生が慌てた事もあるだろうし、何より心夜と呼ばれたその人は金髪で白衣を着ていた。
なんだか異質な雰囲気があったからだと思う。
「けー」
「何?」
「もしかして、あの二人…怪しいかもよ」
「怪しいって?」
昇歌はやれやれといった表情で口を開いた。
「わかりやすく言うと咲人さんみたいな意味」
「は!?」
いくら男子高でも教師にまで同性愛者が…?
「俺の勘って結構当たるんだよな」
「そうか…」
「ね、圭さ、さっき俺の事見てたでしょ?」
「は?」
「俺の英語の発音にみとれてたんでしょ?」
なんだそれ。
「自意識過剰。」
「そぉ?」
「早く単語調べろよ」
「辞書忘れたもん。圭調べて。俺書くから」
そういいながら昇歌は机をくっつけてきた。
途端、甘い匂いがした。
そーいや、こいつ香水めっちゃつけてたっけ。
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