相部屋

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喫煙者って…。 早くから吸うと伸びなくなるっていうけど。 …だから小さいのか。 そんな事を思っているとドアを叩く音がした。 「はーい」 返事をしてドアを開ける。そこには昇歌と同じサイズの、これまた女顔の人がいた。 「どーも!」 「はぁ、どーも…」 「俺、2年の怜って言うの。104号室なんでよろしくー!」 「あ、俺は1年の圭です。あ、あと一人の昇歌は風呂なんですけど。すいません、こっちから挨拶に行かなきゃいけないのに…」 引越しみたいに蕎麦持って廻る必要は無いだろうけど、やっぱり挨拶しとかなきゃだったかな。 「あ、別に廻る必要ないよ!俺が来たのはただ見たかっただけだし。嫌でも食事の時に会うしね」 「そうっすか…」 「うわー!圭くん、髪の毛サラサラだねー。俺の周りにこんなサラサラな人…あ、万ちゃんがいた」 万ちゃん…。 さっき案内してくれた先輩の顔が浮かんだ。 「あの明るい3年の人ですよね?」 「そそそ!もう会ったの?」 「ここに来る前に案内してもらったんで」
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