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「万ちゃん、バカだけどイイヤツだからね!」
笑顔で侮辱する怜さん。
そんな年上をバカなんて…。
そんな事が言えるくらい仲がいいのだろうか。
「そうなんですか…」
「あ、敬語なんてダメダメ。タメ語で。ちなみに怜さんなんて呼ばないでね。怜って呼んでね!」
「え、いや、先輩にそんな…」
「敬語とかさん付けとかしたら振り向いてあげないから」
怜さんはそう言うと子どものように頬を膨らませた。
「あはは!わかった!敬語使わねーよ、怜」
「…圭、笑うとかわいー!気にいった!」
「かわいくねーし」
自分より小さくて女顔のヤツにかわいいとか言われても…。
「あっ!早く帰らないと鍵閉められる!じゃね、圭!」
「あ、ああ」
なんかこの高校、個性的な人ばっかだな。
「けー?」
湯気を身に纏い浴室から昇歌が出てきた。
「あ、今さ怜っていう先輩が挨拶に来てて。なんかわかんないけど気に入られたみたい」
「ふーん。俺も圭の事気にいったけど?」
「はぁ?」
何を言い出すかと思ったら…。
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