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土「な、何だよ!?」
山「…はぁ…;;
たまにですが、土方くんは、本気で頭悪いんじゃね?
と思いますよ。」
はぁぁあぁ。と長い溜息を零し、額を押さえる悩めるお年頃山南。
近藤も隣で苦笑いだ。
近「歳…流石にそれはどうだろうか;;
…今、この子の取り調べ中だろう?」
土「うっ…;;
けどよぉ、こいつ毒とか薬草に長けてんだろ?
新撰組には医者代わりは居るが、薬に長けてる奴は居ねぇ。
…こいつ、便利じゃね?」
雪「そんな理由!?
軽っ!!あんなに疑ってたくせに軽っ!!」
自分に向けられた指をぺシッと叩き、立ち上がろうとする雪那。
山「逃げる気ですか?」
しかし山南の低く発っせられた声に、一瞬だけ動きを止めた。
だが直ぐにまた立ち上がり、真っすぐ山南を見据える。
雪「逃げる?僕をなめないでくれる?
確かに、ほぼ逃げ腰の僕だけど…
「最悪だな。それ。」
……泣いていいですか?」
ちょっと頑張って格好よくキメるつもりが、後ろの永倉のツッコミによってボッキリ折れた雪那。
斎藤の鼻で笑うのが聞こえたが、今はシカトの方向で雪那はまた山南を見据えた。
雪「…逃げる?笑わせないでくれる?
確かに、僕は逃げ足はめっちゃ速いけど…
「逃げ足速くても捕まっちゃあ、意味ねぇよなぁ!!」
…やべっ。心折れた。」
テイク2は流石にキマるだろ。
なんて思って、さっきより格好良く決めたのに原田のツッコミでさらに沈んだ雪那。
斎藤のドヤ顔と藤堂と沖田の笑いを堪えている姿を感じとるが、前が歪んで見えない。
…何この扱い…。
はは…目から汗出て来た。
雪「…………。」
キメポーズのまま固まり、言葉が出て来ない。
流石に山南も可哀相と思ったのか、口パクで
もう一回、言いましょうか?
と、尋ねてきた。
雪「……」
・・コクリ・・
雪那は山南にしか分からないであろう微妙な動きで、テイク3を希望した。
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