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雪「…ありゃー;;」 オッサン達の死体に近付けば近付くほど、殺気がピシピシと伝わってくる。 死体の周りに立つ人影を目を細め見れば、雪那も知っている羽織りが目に入ってきた。 雪「…まじか;;」 …新撰組じゃん;; ちょっと不安になる雪那だが、そこで諦める性じゃない。 うしっ!!と気合いを入れ、人影に近付いた。 雪「今晩わー!!」 チャキ…… …………;; 第一印象は大切って先生に教えてもらったから、満面の笑顔で挨拶したさ!! なのにあれ? 首筋にキラリと光る刃物が見えるよ!? 今にも雪那の首を飛ばしそうな刀。 刀から目線を外し、刀を向ける人物をチラリと見れば… 雪「……」 あら、ビックリ。 オッサンかと思ってたら、意外や意外の青年くん。 斎「…貴様、何故こんな時間にうろついている…?」 斎藤は更に殺気を増しながら雪那を睨んだ。 雪「…いや、何でって…;;」 …うーん…何で? 藤「素直に話した方が首は飛ばないよぉ?」 顎に手を当て考え込めば、斎藤の隣に居た藤堂がヒョイト雪那の視界に入ってきた。 雪「おわっΣ!?」 ビックリして後退りしたくなるが刀が首を捕らえていて、下手すれば首が体とおさらばだ。 雪那はグッと踏み止まり、藤堂を見つめた。 藤堂はニッコリ笑って雪那の目を見つめる。 顔は笑顔だか目は笑っておらずしっかりと雪那を見据え、探っている様に思えた。 雪「うーん…散歩?」 藤「…ぷっ!!こんな時間に散歩ぉ?」 間の抜けた答えにクスクス笑う藤堂に雪那は眉を寄せた。 雪「理由なんかないよ?ただ、外に出たくなったからこんな時間に散歩しただけ。」 サラリと言ってのける雪那に斎藤は更に睨みを効かす。 斎「…ならば、何故此処に近付いた。」 斎藤達の後ろには見るも無惨な死体が転がっている。 普通なら、さっさと避けて通るだろう。 しかし、雪那は真っ直ぐ死体に向かって歩いてきた。 それが、雪那がこの死体と関係があると分からせる。 斎「…答えろ。」 藤「この人達、君が殺ったのぉ?」 逃がしはしない。と感じさせる二人の殺気に雪那は観念した様に肩を竦めた。 雪「…そうだけど…僕は悪くないよ!!」 …あながち嘘はついてないよ?
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