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「大体、人生そんなうまくいくはずないじゃない」
「あ?人生なんざうまくなるように出来てんだよ。こんだけ溢れるくらいの人間がいるんだ、誰にでも奇跡だの偶然だのがポンポン舞い込んできてもおかしくない」
……それを言われちゃうと、まぁ確かにとは思うけど……。
「それに恋って感情は種族が生き残るために必要なまず第一歩だ。興味がなきゃ続かねぇ。だから同種を好きになる。本能だ」
「でもあたしは……」
「それが早いか遅いかだろ。お前はまだ18年しか生きてないガキだ」
それでも、恋をしたい。
ガキでもいい。
小さくてもいい。
――知りたい。
「お前はその運命を待たずに早く恋したいと思っている。それなら答えは一つだろ?」
「え……?」
「運命はランダムに動いているとする。それぞれの奴がいつしかぶつかり、そこに恋が発生するとする」
「何が言いたいの?」
「まぁ、ようは走ればぶつかるまでの時間が速まるんじゃねーのかって話」
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