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そう、あたしはどうやら描くことに関しては結構いい線行ってるみたい。
問題はやっぱり、恋愛が描きたいのにいつの間にか友情に持って行ってしまうこと。
恋愛をしなくちゃ、少女マンガが成り立たない。
絵は努力、話は経験。
自分の感情が、重要なのに……。
「当たってくだけたか?」
帰るとレイはそう聞いて来た。
「……まだ」
「走れよ」
「……まだスタート地点にも立ってないかも」
準備なんか、整ってないよ。
「ちげーよ、スタート地点なんかない」
「え?」
「お前なに聞いてた?廊下走れっつってんだ。廊下にスタート地点なんかない。ただがむしゃらに当たって砕けろよ。待ってただけじゃ誰もぶつかってこない」
……そうかもね。
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