6人が本棚に入れています
本棚に追加
この男が言っていた『永遠の18歳』とはきっと、亡くなった時の年齢なんだと思う。
そしてあたしも今18歳だ。
姿の年齢なら同じ。
それより、本気で、放してほしい……ッ。
あたしは男が首を掴んでいる腕を掴み、目で訴えた。
これ以上はダメだと。
限界が近いと。
「ちっ」
直後、あたしは玄関の床にストンと身を落とされた。
「……ッはぁ、はぁ……」
気紛れだろうか、放してくれた幽霊。
あたしは恐怖で全身が震えているのを抑えるように、自分の体を縮ませて自身を抱きしめた。
怖かった。
怖かった、怖かった、怖かった……。
生理的な涙が出る。
苦しみ、安心、恐怖。
ごちゃまぜになった涙。
「オイ聞け女。俺の住処に入ってきたからには、俺の掟に従ってもらう」
冷たい声が上から降ってくる。
霊の声だ。
「……掟?」
首ごと幽霊に向き、その話に耳を傾ける。
最初のコメントを投稿しよう!