日常

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片桐終(カタギリシュウ)。 標準身長に標準の体重で、どこにでもいるようないたって普通な大学生。 ゆっくりとした歩調で歩いていると不意に肩を叩かれた。 「終、おはようさん」 「ああ、おはよう優」 笑顔で挨拶をされたのでこちらもつられて笑顔になる。 神谷優(カミヤユウ)。 僕の唯一の男友達でもあり親友。小学校の頃に助けて貰った中の一人。 そして恩返しをしようと思っている大切な、とても大切な友人だ。 「珍しいな終がこんな時間に学校にくるなんて」 「いいでしょ、今日はなんか朝早くに目が覚めたからね」 そう言って背伸びをしてみせる。朝起きは三文の徳っていうけど案外本当かもしれない。 なんていうか、清々しくて気持ちが良い。 「おっ、あそこに歩いてるの槙原じゃない?」 槙原彩未(マキハラアミ)は僕が小学校の頃から好きな女性。腰までの長い黒髪と優しい性格が特徴で、どちらかというと可愛い部類に入る。
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