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★ 「おまえウザイんだよ。さっさと死ねよ」 「ホントだよね。こんなキモいやつ死んじゃったらいいのに」 「ねぇねぇ、こいつって両親いないらしいよ」 「うわっ、最低な両親だけにその子供も最低ってか」 「その通りだ。ははっ」 「「はははっ」」 クラスが笑いに包まれる。それは決して楽しい笑いではなかった。 周りを囲まれるようにして浴びせかけられる数々の冷たい言葉。 僕にはここにいる資格なんてないんだ。最初はこんなことやめてもらおうと頑張った。 僕は勇気をだしてやめてもらうように頼んだ。 しかし、結果は駄目だった。 教師にも止めてもらうよう言ってほしいと頼んだ。これはもっと駄目だった。いじめに拍車がかかった。 もう死にたい。 そう何度思ったか。 でも、このクラスにも二人だけ僕を庇ってくれる人がいた。 その二人はいつだって助けてくれた。 嬉しかった。 だから僕はいつか恩返しをしたいと思った。 どんな形でも……。 ★
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