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珍しく朝早く起きた僕はゆっくりと朝食を済まし家をあとにする。
僕はオンボロアパートに住んでいる。町は寂れ、過疎化が進んでいる。
町に小学校、中学校は一つで、クラスも各学年に一つだけ。
嫌いだ。
この町が大嫌いだ。
あいつらのいる町の空気を吸うだけでも気分が悪くなる。
だから早くこんな町から出ていきたい、そう思った。
しかし、高校ともなれば別で、色々な高校があった。
その中でも一番の進学校に進むことができた。幸いなことにその高校に進んだのは僕一人だけ。
しかし、親友の神谷や、好きだった槙原とは離れ離れになってしまったことはとても残念だった。
高校の三年間は何事もなく無事に過ぎていった。
だが、悪夢はまた訪れることとなった。
大学に進学すると、そこには見知った顔が沢山いるではないか。
なんでまたこいつらと……。
幸いなことに大学は有り余った土地を無駄に拡張工事を繰り返したため敷地が広く、学科なども違ったために、会うことは滅多になかった。
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