プロローグ

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「なんかしおりんと由季姫は、うちらと違う次元におるような感覚やねん」 「それは分かる」  真璃愛の言葉に紗哉加が同意するように、何度も頷いた。  茱萸真璃愛は加古川市加古川町出身で、ニックネームは『マリア』。  ニックネームの由来は、メンバー全員が彼女の名前を見た時に『マリア』と読み違えたから。  彼女の実家は商店街の端っこにある大衆食堂『ぐみぐみ堂』であり、メンバーの憩いの場でもある。  ほぼ月一回のペースで『お散歩同好会土日お泊り会』を開いており、普段は門限がうるさいメンバーの家族も、この日だけは許可をすぐに出すのだ。
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