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「ん? もう朝か……ふぁぁぁ……」
朝、体を起こし、ベットのそばにおいてある時計を見ると、短い針が7を指していた
とりあえず、ベットから出て、着替えをしていると、ドアをノックする音が聞こえた
「誰だ?」
「俺だ。早く準備してこい」
ノックをしたのは紅蓮であった。部屋には入ってこなかったが、感じからすると既に仕度は終えているようだ
「あいよ」
軽くそう返事をすると、階段を降りていく足音が聞こえた。朝食でも食べに行ったのだろう
返事をしてすぐに着替えを済ませ、紅蓮同様階段を降りて行った
俺達がすんでいる場所は二階建てで、基本的に二階は生活スペースとして使用している
一階はギルドの経営としての拠点と、酒を飲み交わす居酒屋を開いている。そのため、比較的広い場所となっている
「おはようございます。ご飯出来ていますからね」
階段を降りた先には、白い髪で幼さが残る顔立ちの少女が空いた食器を持ちながら、出迎えてくれた
「おう」
少女に軽く返事をし、朝食が用意されていたカウンター席の一つに座り、朝食をとりはじめた
出迎えてくれた少女は【アリス・アレイアス】 この居酒屋に住み込みで働く一人だ
気の利くいい子で俺も紅蓮も色々と助かっている
「今日は依頼に行くのでしたよね?」
朝食を頂いていると、お茶を煎れながらそんなことを聞いた
「ああ、そうだ。一緒に行くか?」
「え、遠慮しておきます」
「そか」
遠慮気味なアリスの答えを聞いて、あとは食事に集中した
アリスは争いごとは嫌いで、平和的に解決をしようとする。それゆえか、若干、天然なところがあったりする
朝食を終え、仕度を済ませた後、外に出ると退屈凌ぎに槍を振り回している紅蓮がいた
「相変わらず遅いな」
槍を振るう手を休めず、紅蓮はそんなことを聞いてきた
「わりぃね、まぁ仕事はしっかりやるよ」
俺は軽くそう答え、槍を振るっている紅蓮の横を抜け、歩いて行った
「当然だ」
それを見た紅蓮も、槍を振るうのをやめ、光希の後について行った
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