プロローグ

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空間移動は短時間で目的地に移動ができる方法。 行きに時間を掛けた道を飛ばし、空間の裂け目から飛び出し、店の前に立っていた 光希が出てきてすぐあとに、紅蓮も空間から出てきた。紅蓮が空間から出ると同時に、役目を終えた裂け目は、何もなかったかのように消えた 「さて、ちょっと早いけど昼にするか」 今の時間は10時半くらい。それなりに手が込んだ物を作れば少しはいい時間になるだろう 「そうするか」 光希の問い掛けに紅蓮は息を吐きつつ答えた 紅蓮の答えを聞いて何を作ろうか考えつつ、店の引き戸を開けた 「あ、お帰りなさい」 中に入ると、箒を持ったアリスが出迎えてくれた 「掃除中?」 「はい、後もう少しで終ります」 朝から今まで掃除していたのだろうか?店の中は朝に見たときと比べるとすごく綺麗になっていた 「そか、んじゃ俺が昼作るよ」 俺はそういいながら厨房に向かおうとしたとき 「ありがたいですけど……お客さんが来ていますよ?」 アリスがそんなことを言った。俺はすぐに足を止め、アリスが指を指した座敷席を見た。そこには 長い金髪で独特な服装の女性が出されていたお茶を飲みながら座っていた 「中々早い帰りね」 俺が女性がいる座敷席の前まで行くとそんなことを言われた。恐らくアリスから話を聞いたのだろう 「ええ、あまり難しい依頼ではなかったので早く終りました」 「そうね、あの程度なら早く終わるわよね」 俺は女性の言葉に疑問を抱いた。アリスに聞いたとしても“何時に出かけたか”というところまで。仕事の内容まではしらないはず この女性は何者だろうか 「そういえば自己紹介がまだだったわね。私は【八雲紫】」 「私は神谷光希です」 名前を聞かれ、それに答えると僅かに笑い、お茶を飲んだ 色々と考えていたためか、女性のペースで話が進んでしまっている。仕方がない、今はこの女性が何者かは置いておこう 「依頼でしょうか?」 夜でない時、ここに来たということは依頼をしに来たのだろう。だから俺はそう聞いた。だが、女性の口から予想外な言葉が聞こえた
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