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「幻想の世界に興味はあるかしら?」
「幻想の……世界ですか?」
「ええ、【幻想郷】って言うの」
依頼かと思えば全くもって違い、幻想の世界に興味があるかときた。
正直、これには唖然とした。聞かれた瞬間、悪ふざけかと思った。だが、紫さんの顔は至って真面目。嘘をついているような顔ではなかった
幻想の世界と言っているから、こことは別の世界であるのだろう。
俺達が住む世界では、こことは別に多くの世界があることを確認できている。だがしかし、幻想郷という世界は聞いたことがない
「幻想郷……興味が沸きますね」
俺が知っている幻想の意味は、実際にはありえないことを現実の事柄のように想像すること。と知識としてある
紫さんがいう世界は何を基準にして幻想郷と呼ばれているのだろうか?それに未知の世界であるいうことに俄然興味が沸いて来る
「なら来てみる?」
俺が思考の海に潜っていると、紫さんから幻想郷への誘いが来た
興味を聞かれた時点で、紫さんは幻想郷に住んでいる人だと、一応判断していため、驚くことはなかった
「行ってみたいですね」
この女性が何者かを含め幻想郷には興味がある。それに豪勢な退屈凌ぎができそうだだから俺は紫さんの誘いに応じた
「なら今すぐ準備なさい。すぐに行くから」
誘われたことには驚かなかったが、今すぐ行くということにはさすがに驚きを隠すことが出来なかった。一日くらいの猶予をくれるかと思っていた以上、驚くことは当たり前といえば当たり前のことだ
「はぁ、わかりましたけど…一人増やしてもいいですか?」
何時までも驚いてはいられない。とりあえず紫さんに同行者を付けてよいか聞くことにした
一人で行くのもいいだろうが、何分未知の世界である以上、何かしろの危険性がある可能性は否定できない。ならば、少しでも危険性を減らすために腕のある人物を同行させたいところである
「あの赤髪の人も招待するつもりよ?」
が、俺の問は良い意味で裏切られた。最初から同行が決まっているならば聞く必要がなかったな
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