Whatever……?

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「ただいま。どうだった?映画」 帰ってリビングに入るなりこっちに来た湯野さんは、ソファで横になる僕を覗きこんで食い気味に聞いてきた。 驚きと呆気に取られながら起き上がる。 いやなんで真っ先にそこなんだよ。 食いつきたいのはこっちだってのに。 「僕言いましたっけ?今日行くこと」 「ああごめん、店でちらっと聞こえたんだ。お前が美月ちゃんに電話してるの」 「ああ、そうですか。まあ普通に。面白かったですよ?」 「そっか。それはよかった。あとは?なんかどうだった?」 「どうって、」 「なんかほら。なんていうか、大丈夫だった?美月ちゃん」 なにそれ。何が言いたいのか分からない。 今日のことをやたら掘り下げたいことだけは分かったけど。 「……大丈夫ってなにが?別に普通に、いやいつになく楽しそうでしたけど」 「そう。それはよかった」 ホッとしたような顔して天井を仰ぐ。 なんだっていうんだほんと。 続きを促すようにして見上げれば、今度はやたらに真顔を向けてくる。 「心配してたんだ、美月ちゃん。なんか悩みがあるみたいだから」 「……悩み?」 「ちょっと前にすごい悩んだ感じの時あってさ。気になって聞いたけど、そん時は無理して笑って話してくれなくて。店でもいつも通り笑ってるけど……心配なんだよ。なんか聞いてない?」 誕生日の一件ですら耐え難かったというのに、さらにここまでされたんじゃたまったもんじゃない。 おまけになんか心底気にしている的な顔されては、黙ってはいられない。
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