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背中に強い衝撃、その次の瞬間には全身を強く打った。 丸めた身体を痛々しく起こすと、周りを見渡す。 曇り空とフェンス、コンクリートの床と四角形の出入口。 どうやら予定のビルの屋上になんとか着地はできたようだ。 このゲーム内では、全身各部のダメージ率がアイコンに表示される。 この着地のおかげで、全身に軽い怪我を負ったアイコンが出たが、問題にはならない。 降下時に身体と共に投げ込んだケースに収納されていたSVDを取り出す。 ソビエト製のセミオート式狙撃銃で、その長身のためケースも中々大きくなっている。 遠距離狙撃はあまり趣味ではないが、ビルの端へと移動し、フェンスの隙間から狙いを定める。 本来ならば、狙撃は二人一組で運用するものだが、事情が事情だけに自分で敵兵を探すしかない。 ビルからビルへとライフルの向きを変える。 今回のスポンサーからの依頼は、この戦域にRPGを持って潜む敵兵の掃除だ。 こいつらのおかげで、友軍支援用の人員輸送ヘリが通過できないでいる。 おそらく、分隊から小隊規模の敵が潜んでいるのだろう。 たまに響くRPGのロケット音以外は静かなため、探すのにはなかなか骨が折れる。
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