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「桜、入るわよ。」
珍しい。母様が誰も連れずに私の部屋に来る事なんて無いのに。
「桜、あなた義高殿の事好き?」
母様まで怖い顔してる。どうしたんだろう。
「好き?桜よく分からない。でも、義高様と一緒にいるとドキドキするの。でも、一緒にいたいって、思うの。」
私の今の気持ちを母様に言った、母様なら分かるかなって思って。
でも、母様の言葉は予想もしない言葉だった。
「桜、よく聞きなさい。父様は近々義高様を討つつもりでいるわ。義高様を救いたいなら、自分の気持ちに正直に生きなさい。あなたがどうしたいか。気持ちが固まったら、母様の部屋に来なさい。」
そう言って、母様はそっと、私の部屋から出て行った。
母様は、何を言ってるの?父様が、義高様を討つ?そんなはずない。だって、義高様は私の許嫁…父様や母様のようになるって…
でも…でも…
もし、母様の言う言葉が本当だったら…
義高様がいなくなる…?
そんなの嫌…
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