お菓子パーティという名の恒例行事

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「片付け任せちゃってごめんね、容器いつでもいいから」 靴を履きながら隼人に言う藍を横目に、すでに靴を履き終わったつばめはドアを支える。 そしてふと気づく。 あれ…隼人の料理なかったんちゃうん… ケーキのおいしさにすっかり忘れていたがお菓子は隼人の手料理へのお礼だったのだ。 お菓子しか食べてへんなー…と思いながら藍が靴を履き終えて立ち上がる仕草を見送ってていると、隼人がつばめの変わりにドアを支えていた。 そして2人にしか聞こえないぐらいの小声でぼそりとつぶやいた。 「明日はみんなに内緒で二人でおいでな。」と。 つまり、 今日のお菓子パーティは“集まる”というカモフラージュで本当の隼人の目的は明日にあった。 ここにいるメンバーの誰一人、いくら仲が良いといっても一週間のうちに2回、それも立て続けに2日遊んでいるとは考えないだろう。 いや、もしくは今回の誘いがあったことで、「遊ぶなら全員で」という無言の意識がうまれたかもしれない。 考えたな… 変に感心をして隼人の家をあとにする。 それからつばめと藍にとって毎週火曜日の夜は「隼人の家で夕飯を食べる日」になったのである。
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