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たかだか大学に入学して1週間。
まだ授業も1回ずつしか受けていないし、このメンバー全員が揃って受ける授業は2科目しかない。
なのに藍と隼人の仲の良さはどうだろう。
つばめは先ほどの藍と隼人の会話を思い出しながら考える。
いや、隼人だけではない。
藍は丈とも何気に寛一朗とも軽口の会話を交わしている。
そもそも男子とのスキンシップなんて、本当に仲良くないと出来ないのだ。
「別に積極性とかないねんけどなぁ…。ぁ、そうか!ちょい待ちー」
藍はルーズリーフを1枚出すとさらさらと何かを書き、はい、とつばめに渡す。
「なに…」
また声出てたんか…と思いながらつばめは紙を受け取る。
そこにはどこかのHPのアドレスらしきアルファベットの羅列が書かれていた。
「ほら高校ん時やってたチャット広場。あれ、今このメンバーでやってんねん。花もやろ!」
「…」
いつの間に、とか
最初から誘って欲しかったな、とか
突っ込みたいことはいっぱいあったが、藍ちゃんの笑顔で最早どうでも良くなったので
「うぃ。」
つばめはそっと紙を折りたたんで鞄にしまいこんだ。
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