朱蓮<シュレン>

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村に入ると何者かに荒らされた跡が生々しく残されていた。 「盗賊かあるいは…」 その荒らされた家などを見ながら、何かを物々と呟いた。 「大きいな…」 壊された跡を見ながら、少女は顔を隠しているも苦痛な表情を浮かべていた。 「あの~…」 「!?」 不意に後ろから突然声をかけられたため、反射的に振り返ってから後ろに飛び間合いを開け武器を構えた。 「あわわ、すみません た、旅人さんですか?」 少女の素早い行動に焦りながらも青年は、両手を上げた。 「……なんだ」 ぶっきらぼうに警戒しながらそう言った。 「い、いきなり話かけてしまいすみません。 あなたは旅人ですか?」 もう一度そう言われると少女はゆっくりと首を縦に振った。
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